2016年度第2回定例会を開催しました。

160520

160520

坂本千花さん(弁護士・社会福祉士 坂本千花法律事務所)を講師にお呼びし,認知症高齢者鉄道事故の最高裁判決について学びました。

講師のコメントを掲載します。
あわせて,講師のご了解を頂き,当日のレジュメをアップします。


(坂本千花さんよりコメント)

テーマは『愛知県認知症高齢者列車事故の最高裁判決を振り返る』でした。
世間でも注目を集めていた事件でした。
今回,東京TSネットの定例会でこの判例についてお話しをする機会をいただき,私なりに判例を分析してみました。
今回の事件では,名古屋地裁・名古屋高裁・最高裁がそれぞれ違う結論を出しています。
全ての判例を読んでみることで,私にとっても良い勉強になりました。
事実の存否に争いがあるというよりも,事実の評価・法律の解釈の仕方に争いがあって,事実の評価や法律の解釈の仕方が裁判所によって異なった結果,違う結論が導かれたように思われます。
また,紛争が起こった時,初期に適切な対応を採ることが大切で,そこを誤ると紛争が激化して解決に時間がかかるということも感じた事件でした。
判例解説以外にも,私が社会福祉士から司法書士・弁護士に転身したきっかけについてもお話しをさせていただきました。
大学卒業後,特養の生活指導員の仕事をしていた頃,法律に興味を持ち司法書士になり,その数年後にはロースクールに進学し,弁護士になりソク独するという,何とも変わった人生についてお話しをさせていただきました。
今から20年以上前のことです。大学時代のゼミの教授が,こんなことを言ってました。
「今,床にふせている高齢者は,国のために戦争をしてきた方々です。その方々を支援するのは国の責任です。」
高齢者の介護問題を自己責任にしてはならない。私が特養で働こうと思った一つのきっかけになりました。
当初の私の興味関心は高齢者福祉の領域でした。
月日は流れ,ロースクール修了後,東京TSネットとの出会いがありました。
そして,私の興味関心は障害者支援の分野にも広がりました。
障害は本人の責任ではありません。生まれてくる時に選択の余地がなく,努力だけでは如何ともし難いところで不利益を受けることは許されない。大学時代のゼミの教授が示した価値判断とも共通していると思います。
そんな思いで,弁護士として活動していきたいと思っています。

☆弁護士・社会福祉士 坂本千花☆


レジュメ

Download the PDF file .