当事者向け・だまされやすさチェック!

150302

この日は,就労支援センターの利用者の方を対象に,出前講座を行いました。テーマは,「消費者トラブル」です。参加して下さったのは,約20人の利用者の方(精神障害のある方々)でした。
その内容の一部をご紹介いたします。

まず,よくある消費者トラブルの事例を紹介しました。

  1. インターネットのオークションで,1万円で靴を落札した。お金は銀行振込みで支払いをした。しかし,いつまで経っても,靴が送られてこない…。
  2. スマホで無料のゲームと思って遊んでいた。次の月,携帯電話の料金の請求が,6万円にもなってしまっていた。どうやら,途中で分からないままに課金されてしまったみたいだ…。
  3. 家に訪問販売の人が来た。いろんな商品を出しながら早口で説明され,断ることができないまま契約(けいやく)をしてしまった。しかし,実際にはいらない商品だ…。
  4. 知らない人から来たメールにあったアドレスを,思わずクリックしてしまった。サイトにつながり,「ご登録ありがとうございます。」「初回利用料は10万円です。」などと表示された。この代金を払わなければいけないか…。

それぞれの場面について,対処のための方法を簡単にお話しました。
いずれにせよ,重要なのは,このような事例にもし遭ってしまった場合,すぐに身近な人に相談をすることです。そして,その人と一緒に,警察・弁護士などに相談をして下さい。仮に一度契約などをしてしまっていたとしても,その契約を取り消したり,そもそも無効だと主張できることがありますから,諦めて泣き寝入りする必要はありません。

その後,西田公昭静岡県立大学助教授(当時)が作成された「だまされやすさ心理チェックを用いて,自分が当てはまるものに手をあげていただきました。

 「だまされやすさ心理チェック」
○ チェック項目

    1. 自分のまわりにあまり悪い人はいないと思う
    2. 相手に悪いので人の話を一生懸命聞くタイプだ
    3. たまたま運の悪い人がトラブルにあうのだと思う
    4. 知人から「効いた」「良かった」と聞くと、やってみようと思う
    5. 有名人や肩書きのある人の言うことはつい信用してしまう
    6. 人からすすめられると断れないタイプだ
    7. 迷惑をかけたくないので家族にも黙っていることがある
    8. 実際、身近に相談できる人があまりいない
    9. しっかり者だと思われたい

○ 結果

    • ○の数が多いほど,消費者トラブルにあう危険度が高くなる
    • 123に◎をつけた人はトラブルに応じて危機意識が薄い傾向
    • 456に◎をつけた人はだまされているのに気がつかない傾向
    • 789に◎をつけた人はだまされたとき一人で抱え込んでしまう傾向

出典:消費者庁「見守りガイドブック」

参加者の方の中にも,多くの項目に手が上がる方がいらっしゃいました。
それぞれご自身の傾向を見極めて,トラブルに巻き込まれやすい部分があることに,気が付いていただけたのではないかと思います。

その後は,会場からの質問にお答えしました。

 頼んでないのに教材DVDみたいなものが届きました。その後,代金を払ってほしいと手紙がくるようになりました。どうしたらよいでしょうか?

→お金の請求がきたからといって,すぐにお金を払わずに,まずは周りの人,弁護士などに相談をしてください。
また,「払いません。」という連絡をする必要もありません。むしろ,連絡をすることによって,自分の電話番号やアドレスが相手に分かってしまいます。
ただし,裁判所からの手紙がきた場合には注意してください。本当の裁判所からの手紙の場合もあるので,とりあえず,すぐに周りの人や弁護士に相談してください。もし本当に裁判所からの通知だった場合には,裁判に対応しなければなりません。

講座のあとには,無料の法律相談をお受けいたしました。何人かの方から,職場でのトラブルなどについてご相談を受けました。

(弁護士 山田恵太)